火曜日, 9月 04, 2012

「どこに時間を投資するか」

 夏を盛り上げてくれたオリンピックや甲子園が終わってしまいました。
 メダルや優勝以前に、出場権を得るステージに辿り着くまででさえ、どれだけの努力と工夫があるのか想像もつきません。順位に関わらず、すべての出場選手に“素晴らしかったです。お疲れ様でした”と伝えたい気持ちです。

 ところで、甲子園初出場の三重県・松坂高校の監督は、進学校であるその高校を出場に導いたことで注目を浴びていました。私立の強豪校が圧倒的有利と思われる中、ユニークな指導方法により、練習時間が限られる進学校を出場に導いた実績が以前もあるとのことです。
 その指導方法の根本となる考え方は、「明らかに先を走っている強豪校に追いつき追い抜くにはどうしたらいいのか。ゴールから逆算して行動しよう。」、というものです。一見直接的な効果が分かりにくいのですが、“テニスボールをいくつも積み上げる”、“打席に入る前にバットの文字を見つめる”、ということを、集中力を磨くための練習として行わせるのだそうです。「集中力を磨く→短時間でも効率的な練習がこなせる」、という効果があり、日々長時間の練習が必要なわけではない、ということを証明しています。

 私は、壁が目の前にある時にそれに対してどう取り組むか?というと、正面突破を試みてしまう傾向があります。いわゆる頑張ればなんとかなるだろうという根性論で、甲子園を目指す球児だとしたらきっと朝から晩まで練習してしまうのだろうと思います。

 もちろん目標によって、正攻法で取り組むことが正解な場面もあるでしょうし、人によってはそういった時期が必要なこともあるかもしれません。ただ、いつまでも同じ方法ではなく、時と場合、自分の成長度合いに合わせて取り組み方を変えられるように、なるべく多くの選択肢と柔軟さを持っていたいものだと、こういった成功事例を見ると考えさせられます。

 仕事上は、お客様の依頼や期待に応えるといった面で日々ゴールがあります。時間は有限です。効率がよくなる仕組み作りや、分担作業のために資料を整える時間など、より良い成果のために、時間の投資のしどころを考えるべきだな…と思いました。

by 松浦