金曜日, 6月 29, 2007

数字を読む

 ある朝、新聞を読んでいて目に付いたのが「たばこ1000円なら九割が禁煙」という見出しの記事でした。
大学教授がアンケート調査を行ったところ、ヘビースモーカーでもたばこの価格が700円を超えれば約半数が禁煙を決意し、1000円なら九割が禁煙を考えると判明したと書いてありました。
なるほど、やはり価格と禁煙というのは密接な効果があるのだなとその時は素直にうなずいていました。

 そしてお昼にインターネットでこの調査に対するニュースがもう少し詳しく出ていたので読んでみました。
同じことを記事にしているものなのですが、こちらでは「一箱600円でも禁煙三割、800円でようやく七割禁煙」と、価格を上げてもあまり禁煙する人はいないよといった否定的なニュアンスで書かれています。

 同じ調査のニュースでも、切り取る数字とその使い方によって、相手に与える印象がまったく異なることにそこで気づかされました。
数字自体はハッキリとしたものであっても、それをどう捉えるかは結局はその人の主観によるものです。またその数字もどのような調査方法で、母体が何であるかもきちんと理解したうえで自分なりの結論をださなくてはいけませんよね。そんな当たり前のことに改めて気づかされた一件でした。

by 加藤

火曜日, 6月 26, 2007

徐々に

我が家では、毎年、家族で田植えをしています。

普段は、事務所内で仕事をしていることが多く、また休日もあまり体を動かすことが無いため、田植えや稲刈りの時期になると日頃の運動不足解消とダイエットも兼ねて率先して取り組むようにしています。

幼い頃は、農作業が大変そうに感じていたため、何かと理由をつけては、手伝うことをしていませんでした。その影響もあり、昨年の田植えでも、祖母の後ろについて苗を運んだり、機械では苗を植えることが出来ない田の四隅を手作業で植えたりと、まだまだ戦力にはなっていない状況ですが・・・(笑)

最近では、徐々にものを作る楽しさも感じつつ、将来自分で食べるものを作れる知識を祖母から学ぼうと思っています。

by 鈴木

月曜日, 6月 18, 2007

はじめてのマラソン大会

5月13日に福井県の三浜町で行われた五木ひろしマラソンに参加してきました。
五木ひろしマラソンとは、三浜町が五木ひろしさんの出身地らしく、町興しとして始まり今年で19回目という福井県では有名なマラソン大会です。当日は、約1600人の方が参加し、ゲストランナーとして先日引退されたばかりの有森裕子さんもお見えになられていました。

コースは美浜原子力発電所の横をスタートとし、若狭湾の海岸線を走るというものです。とてもきれいなロケーションで気持ちよく走れそうに思えましたが、アップダウンがきつく、また風が強いためとてもしんどいコースでした。
距離は1.5km・3km・5km・10km・20kmとそれぞれの能力に応じて申し込みができます。私は5kmに参加しました。ちなみに五木ひろしさんは1.5kmの小学生部門に参加されていました。前日にコンサートを行い、当日にはスターターなども行っていましたが、自分の名前を冠しているにもかかわらず正直マラソンはそれだけ?っていう感は否めませんでした。

練習はしてきたものの、走りきれるのか?といった不安と緊張のなかいよいよ自分のスタートとなりました。
スタート直後はいきなりの急勾配でしたが、割と調子が良さそうな感じで走り始めることができました。その後も軽快に走ることができ、あれ?けっこういいペースなのでは?と思いつつ2.5kmの折り返し地点を回りました。しかし、折り返した瞬間に今まで軽快に走れていた理由に気づかされました。実は前半はかなりの追い風で走っていたのです。折り返し以後は本当に前に進みませんでした。体力の落ちている後半にこの仕打ちはないですよね。

大幅にスローダウンしつつも走っていると約3.5km地点の給水所にたどり着きました。
よし!水分補給をして挽回と思い、走りながらコップを取りました。しかし、ぜんぜん飲めません。実は走りながら給水をするのは難しく、結局立ち止まって給水することになりました。(よかったら一度試してみてください。本当に難しいです。)

そうこうしながらも、なんとかゴールにたどり着きました。結果は30代男子の部200人中119位でした。それよりも私をこのマラソンに誘った彼女に負けたことが一番ショックでした。ちなみに私に勝ってご満悦の彼女はなんと30代女子の部で15位という結果を残していました。

苦手ということもあり、敬遠し続けてきたマラソンですが、初めてのマラソンイベントの参加は楽しかったです。でもやっぱりもういいかな?とも思いました。

by 浦井

金曜日, 6月 08, 2007

音と文字

 今年のゴールデンウィークは長くお休みを頂くことができたので、親の実家のある山形県に行ってきました。小中学生の頃は頻繁に法事などでよく帰ったものでしたが、最近は何かと忙しく、数えてみると十年振りの帰郷となりました。
 今回は立石寺や月山湖、羽黒山、最上川舟下り、蔵王などの観光地を回ることができました。

 親戚一同が集まった夜、私が翌日に行く予定の羽黒山への道順を予習していると、地元の伯父さんが声をかけてくれました。
 「羽黒山さ行くなら、国道7号××××の交差点で、北へ×××××、スーパー農道の××、赤い鳥居が×××、×××だか?」

 庄内地方の強い方言と早口が相まって、ほとんど聞き取れませんでした。なんとかわかったのは固有名詞ぐらいだったので、よっぽど困った顔を私がしていたのでしょう。近くに座っていた他の親戚の人が、笑いながら通訳をしてくれました。

 人の耳というものは、自分の中で意味を成さない音を聞き取るのが苦手なようです。
 英会話上達の秘訣として、「音を音のまま理解する」ということを良く聞くのですが、私の場合は母国語でさえ、聞き取った音を頭の中でわざわざ文字に変換してから意味を考えていることに気がつきました。
 そろばんをやっていた方ならお分かりでしょうが、計算時、勝手に頭の中にそろばんの珠が出てきて しまうような感じです。

 以前から、話すよりも書く方が自分の言いたいことを伝えられると思っていたのですが、原因が分かったような気がしました。

 一週間もすると、耳が慣れたことや身振り手振りも加わって、何とか日常生活に困らない程度の庄内弁が聞き取れるようになりました。そして、帰る頃には「んだー」と、相槌をうっている私がいました。

 すっかり名古屋弁での生活に戻ったゴールデンウィークの数週間後、母親と山形の親戚が電話で話していました。その会話を横で聞いていましたが、残念ながらさっぱり聞き取れません。バイリンガルへの道は険しいようです。

by 宮内

月曜日, 6月 04, 2007

祖母と言葉

 私の祖母は今年91歳になります。卓球とオセロが大好きな元気おばあちゃんです。特にオセロの方は、同年代ぐらいの人には無敗を誇っており、私も5回に1回くらいしか勝てないほどの強さです。私は祖母の昔話しを聞いたり、買い物へ行ったりなど、祖母と過ごす時間がすごく好きです。

先日、スーパーへ買い物に行ったときのこと、スーパーに着くなり祖母は私に『ジュースがほしい』と言ったので、飲み物売り場へ行きました。しかし、祖母は首を横に振りながらも、ジュースジュースと繰り返したのです。一瞬分かりませんでしたが、祖母はあずきバーが大好きなので、もしかするとアイスのことかもしれないと思いアイス売り場へ行くと、大きく頷いて本当にうれしそうに喜んでいました。

 ジュースとアイスでは、言葉自体は間違えることはないと思いますが、きっと祖母の中ではジュースという言葉の認識ではなく、ジュース(冷たいもの、甘いもの)という感覚で認識しているのだろうと思いました。
 そういえば私も子供の頃、先生のことをお母さん、と言い間違えたことがあったなぁと思い出しました。

 ジュースという言葉から、冷たいもの甘いものを連想して、祖母の大好きなものヒントにあずきバーに辿り着きました。言葉だけでは伝わらないことも、相手を知ることによって伝わっていくのかもしれません。そんなことを考えながら、祖母のジュースという言葉からの連想をおもしろいと感じました。
と同時に、実は祖母は連想させて、私の脳を鍛えてくれているのかもしれないと、深読みしてしまうような出来事でした。

by村上