水曜日, 9月 19, 2012

ターゲットを絞る

先日、研修のため、とある温泉宿に宿泊してきました。
大型の宿泊施設で、会社の慰安旅行が盛んだった時代に建てられたもののようです。
宴会場が多数あり、団体客をターゲットにしていたことがうかがえます。
時代とはミスマッチな宿となってしまった現在、どのような経営をしているか気になりました。

さて、夕方になると夕食が気になりました。
個人的には、温泉宿の楽しみは9割以上料理が占めていて、宿の選択では最も重視するポイントです。
今回は自分で選んだところではなく、全く情報がないまま行ったので期待と不安が入り混じっていました。
が、早めに宴会場についてみると、すでにほとんどの料理がセット済みでした。
出来立てのものはほとんどなく、残念ながら食事に対する期待はなくなりました・・・。

食事を終えて、この宿のインターネットでの口コミはどうなっているのかが気になりました。
比較的繁盛している様子だったのですが、食事のことがあるので、評価が低いのではないかと思って調べてみると・・・
これが意外にも高い評価が多くて驚きました。
リーズナブルな料金や、大型のテーマパークに近いこと、また接客が親切でよいといったものが中心でした。
なかには、食事の不満や施設の古さなどを理由に批判的なものもありましたが、ある旅行会社の評価でも総合80点となっているところをみると合格点の宿のようです。

宿泊料金を見てもかなり安い部類のようで、部屋のアメニティー等の備品を極力なくして、コスト削減を徹底している印象です。
子供連れが多いことから、近くにテーマパークがあり、その客をリーズナブルな宿泊料金で取り込めているようです。
残念ながら、この宿のターゲットから私は外れていたということでしょうが、顧客層を絞ることによって、時代に合わなくなった施設の生き残り策として、比較的成功しているのではないかと感じました。

by 加古宗利