火曜日, 12月 27, 2005

人材の育成

私の母校である早稲田大学のラクビー部は、近年優れた成績を収めています。
学生スポーツは、毎年人が入れ替わっていくため、常に結果を出し続けていくことは容易なことではないと思います。
たいていのチーム(組織)は、ある程度固定のメンバーで試合に臨んでおり、その中の何人かが欠けてしまうと、チーム力が落ちてしまうことが多いかと思います。

監督が試合に出るレギュラークラスにだけしか出来ないことを一生懸命教えてしまうと、当然そのレベルに達していない人との間に空洞が出来てしまいます。
これでは、チーム(組織)として同じ力を保っていくことは出来きません。

早稲田大学のラクビー部には、確かに優秀な人材(選手)は、多くいると思います。
しかし、どれだけ優秀な人材が揃っていても組織として機能しなければ、結果を出し続けることは出来ません。
現早稲田大学ラクビー部の監督である清宮克幸氏は、ある対談の中で
「今いる人材で結果を出さなければ、コーチとしての価値が無い」
と話しています。
優秀な人材を集めることよりも、人材を育てることに重点を置いているように感じます。
その方法の一つに、レギュラークラスとそのレベルに達していない人たちとの差を作らないようにするため多くの人間が同じ経験を共有できる環境を作っているそうです。
そうすることで、チーム力が極端に低下することを防いでいるようです。

人材の育成は、企業経営にとっても重要な課題であり、優れたスポーツコーチングから学ぶべきことが多くあるように感じます。
今後の会計事務所の役割として求められる分野であるのかもしれません。

by 鈴木

月曜日, 12月 19, 2005

昔の話で恐縮ですが・・・

経営の神様で知られる松下幸之助(松下電器産業の創始者)のエピソードの中でこんなのがあります。昭和初期でした。当今同じく、世の中は不況の真っ只中です。
ここで、松下幸之助は従業員のリストラもせず、賃金カットもせず、不況を乗り切ったのです。
どうやったのかといいますと、工場を半日稼動にして、従業員の労働時間を減らす一方、空いた時間で社員全員で在庫の販売をやったのです。
なんと従業員全員の雇用を確保する一方で、在庫の一掃をし、不況を乗り切ってしまったのです。

今から約100年前の話です。さすが、経営の神様。頭の下がる思いです。
しかし、社員皆(もちろん工場作業員もです)で営業をするという考え方が凄くないですか?

似たような話で、サントリーの2代目社長佐治敬三もビール業界に新規参入する際に、従業員全員が酒屋などの小売店で店頭販売営業をやったというエピソードもあります。

松下電器産業もサントリーも大阪なので大阪商魂とでもいうのでしょうか?
ただ、私がこのエピソードの中で是非経営者の皆様に注視して頂きたいのは、全員営業という奇想天外な発想ももちろんですが、社長も従業員も同じ理念のもとで、一致団結して、不況を乗り切る又は販売する覚悟が必要だという事です。

社長の理念が高ければ、社員はたとえつらくても社長について行きます。
逆に社長の理念が低ければ、優秀な社員からその会社をあとにします。
現在、未だに不況から脱し切れていない企業は多いと思います。
こんな時こそ昭和の名経営者のように、是非理念高くいって頂きたいものです。

高い理念の共有無く、単に皆で営業をやっただけでは、不況を乗り切ることはできなかったでしょうし、サントリーのビールも広まってなかったと思います。 
                            
by 河合

水曜日, 12月 14, 2005

第一印象について

新しく人と出会ったり、何人かの前で話すことような機会が増えています。
そのような時に役立ちそうな「話し方の本」などを、できるだけ読むようにしています。

最近、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが発表した「メラビアンの法則」を知って、大変興味を惹かれました。
それによると、話し手が聞き手にあたえるインパクトは下のような割合になるそうです。

・外見(表情、動作、服装、メイク 等)→55パーセント
・音声(声の高低、強弱、スピード 等)→38パーセント
・言葉(言葉自体の意味、話の内容 等)→ 7パーセント

つまり、これが本当であれば、話す前の外見だけで55%、少し話した後で93%、既に印象が固まっているということになるのです。
すこしびっくりしました。
とってもすばらしい話をしても、ボサボサの髪でヨレヨレのスーツでは、その話に真実味がなくなってしまうんですね。
この法則はアメリカでの実証実験結果ですので、そのまま日本に当てはまるとは限りませんが、人前で話すときには、外見や話し方に注意するように心がけたいと思います。
by野田

金曜日, 12月 09, 2005

接待交際費について

交際費は、現在の法人税では、全額が費用として認められません。
(資本金1億円以内の場合は、400万円まで9割を費用として認めてもらえます。)
交際費として経費処理をした分に対しても、利益と同じように税金が掛かってきます。
このため、少しでも交際費ではなく、会議費や福利厚生費という名目で経費処理をしたいと思う方が多くなります。

会議費で処理をしたいなら、議事録などの会議をしたという証拠を残すことが大事になります。
ただし、形式も大切ですので、高額な会食(目安の金額としては一人当たり3千円まで)や、お酒が入ってしまうと、会議費として認められる可能性が難しくなります。
慰安旅行に行った経費を福利厚生費で処理をしたい場合には、社員全員が参加するという趣旨が尊重されているかが大切です。
特定の人物にのみ慰安旅行の呼びかけをしなかった場合には、会計処理を福利厚生費としたところで、法人税法上は交際費として扱われる可能性が高くなります。

注意したい点としては、交際費にかかわって支出する費用も、税務上は交際費として取り扱われることです。
例えば、ゴルフにかかった交通費等は、会計処理上は旅費交通費としても、税務上の取り扱いは交際費になります。
by 水野 哲

月曜日, 12月 05, 2005

コスト削減について

 (株)ライブドアの執行役員上級副社長である羽田寛氏は、「売上1千万で利益100万なら、コスト100万削るのと同じ。誰にでも、しかもすぐにできるのはコスト削減。」と述べられています。
 公認会計士の山田真哉氏も、ベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』の中で、「てっとり早く利益を出すためには、「費用を減らす」ことを考えるほうが賢明」と述べられています。

 先日、あるお客様のところで、月次試算表を見ながら、「粗利を上げるより、経費を落とす方が絶対に簡単なはず」いう話をさせていただきました。
話のあとで、社長は経費削減について前向きにお考えいただけたようです。
前向きに検討いただけることを提案できて、私自身うれしく思いました。
単なるコスト削減ではなく、強い収益体質を確立し、利益アップができるよう、もっと役に立つ提案やサポートができるようになりたいと思います。

コストを削減できない理由はいろいろあると思います。
しかし、儲けが十分に出ていないところは、経費もコンパクトにしていく方がよいのではないかと思います。

by 小林 徹