火曜日, 12月 21, 2010

繁忙期

 いよいよ今年もあとわずかとなりました。毎年1年が過ぎる速さには驚かされます。
これから公私ともに忙しい時期に入る人が多いかと思います。

 会計事務所もこの時期から春先まで繁忙期となります。
 そんな繁忙期を乗り切るためには、時間を有効活用し仕事をしていかなくてはなりません。そういう時は、無駄な作業を省く効率化も、切羽詰まっている分真剣になりますし、仕事中の集中力も高い気がします。そのため、そんなときほど自分が成長するような気がするのです。

 しかし、忙しいという字は心を亡くすと書きます。忙しさに追われて心が普段の状態ではなくなるという意味だと思います。
 忙しいからといって、気配りを忘れてしまい事務所のムードが悪くなってはいけませんし、ましてお客様に対するサービスの質を落とすようなことになっては本末転倒になります。

 まだまだ、非効率がゆえに忙しい部分が多分にありますので、心を亡くすほどにならないよう、スケジューリングをしっかりしていきたいと考えています。
 そして、この繁忙期を利用してまた一歩成長できればと思っていますので、お客様も繁忙期だからといって遠慮なさらずにご相談いただきたいと思います。

by 村上



年越派遣村

今年も残りわずかになり、これからクリスマス・お正月など楽しいイベントが控えていますが、「年越派遣村」の話題も思い出されます。
何ともいえない暗い気持ちになってしまいますよね。今年は「公設派遣村」は見送りのニュースも出ているようですが・・・。

「派遣」というと比較的新しい労働形態と思われがちですが、昔から世界中で徒弟制度など労働者供給の歴史は古く、日本でも親方制度がありました。
戦後民主化の流れの中で、親方制度は封建的、ピンハネ等問題が多く禁止され、表社会からは消えましたが、高度経済成長期のニーズを追い風に1985年に「派遣法」ができました。

当初「派遣」はソフト開発や通訳など専門的13業種に限られ、当時日本の主流であった終身雇用社会には異色の「企業に縛られない(残業なし・付き合いなし)」「専門家」「高収入」など魅力的な勤務形態の選択肢でした。
その後、緩和改正を重ね2003年には製造業派遣解禁となり、いつしか派遣は会社の経費調整にされ、社会的弱者になりつつあります。派遣切など問題が多すぎ、今後は派遣規制強化の方向です。

物事、当事者が3人いるとややこしくなりますが、派遣も例外ではありません。
派遣元・派遣先・労働者の3者間の契約上、労働者は商取引の商品のようになってしまいます。
欠陥(労働者の能力のミスマッチなど)があれば交換(労働者変更=派遣切)といったことが労働者の意思を介さず行われるので、労働法の労働者保護の力よりも商法の力の方が強くなってしまいます。
責任の所在もあいまいで、しわ寄せは弱い労働者になりがちです。違法派遣も多く、そのため規制が厳しいので偽装請負の問題も生み出しています。

「派遣」の印象が悪くなるようなことを書いてしまいましたが、もちろん労働者にとって勤務形態の選択肢として今後も必要な制度です。
派遣規制強化の流れが積極的理由で「派遣」という勤務形態を選択する人が増えるような政策であることを願っています。

by 古橋

金曜日, 12月 17, 2010

“冬”の夜長の…

 最近本を読んでいないな、でも難しい本は手を出しにくいなと思っていたら、母が軽いミステリー小説を貸してくれました。

 私は本を読むのがそれほど早くないほうなので、どうせ同じ時間を使うなら少しでも勉強になる本、ということで、普段はビジネス書や実用書等のノンフィクションを読むことが多いです。

 今回は乃南アサさんの作品でしたが、久々に小説を読むとぐいぐい引き込まれるストーリー展開にページをめくる手が止められず、時計の時間を気にしながら夜更かしの連続でした。勉強関係の本などが睡眠導入剤代わりになるのとは大違いです(笑)

 やはり本をたくさん読んでいる人は、表現力や語彙が豊富で感心します。いかにも勉強になるものをとばかりに難しい本に手を出して結局熟読できないでいるよりは、気軽にフィクションを読んだほうが得るものが沢山あるのかもしれません。登場人物の心情に共感したり、異なる職種や時代の様子を垣間見ることはとても面白く、次のページを早く読みたい!という気持ちを味わったのは久しぶりでした。

 読書ってやっぱり良いなと再認識しました。寒い季節になると外出が億劫になり家で過ごす時間が多くなります。これから本を読む時間が増えそうです。

by 松浦

火曜日, 12月 14, 2010

倒産防止共済で節税

節税効果が高い割りに、利用されている会社が意外と少ないものに中小企業倒産防止共済制度があります。
これは独立行政法人が運営している公的な制度ですが、そもそもの目的は、取引先の倒産があった場合に一定額の借入を可能にし、連鎖倒産を防ぐことです。一方で、取引先の倒産がなくても途中で解約して解約手当金をもらうこともできます。
今回は、この解約手当金を使った節税方法をご紹介します。

まず、節税商品ですので掛金は全額が経費(損金)になります。掛金月額は5,000円~80,000円の5,000円刻みで自由に設定でき、途中で増額や減額も可能です。
また、解約手当金は全額が収益(益金)になります。この手当金は、掛金の納付実績が12ヶ月以上で発生し、40ヶ月以上で100%戻ってきます。
したがって、節税を目的にすると、利益が出ているときに掛金で利益を圧縮し、業績悪化や臨時経費が発生して赤字になったときに解約するのが基本となります。

ただ、現行制度では掛金積立額の上限が320万円しかないため、実効税率が40%とすると節税可能額が128万円しかありませんでした。しかし、平成23年10月までに改正が予定されており、現行案では掛金月額と掛金積立額のそれぞれ上限が2.5倍にアップすることになっています。
そうなると、節税可能額も320万円まで増加しますので、利用価値が大幅に高まると思います。

公的な制度のため信用リスクもほぼなく、また解約が自由であることや、1年分の前払いが経費にできる等使い勝手のよい商品ですのでお勧めいたします。加入条件も厳しくないため、大半の会社や個人事業主の方が加入できると思います。
加入手続きは金融機関や商工会にて行っていますので、ご興味のある方は一度相談されてはいかがでしょうか。

by 加古宗利

金曜日, 12月 10, 2010

北風と太陽

 名古屋の地下鉄桜通線では今年の夏より新車両が導入されています。
まだ全ての車両が入れ替えという訳ではないのですが、地下鉄で毎日通勤している私はこの車両に当たるのをとても楽しみにしています。

 と言うのも、この車両、新しくてピカピカであるうえに、何より座席に一工夫してあるのです。
7人掛けの長めのシート部分は、以前は皆が少しずつ間隔をあけすぎて、結局は6人しか座れていないことが多くありました。
それに比べ新車両は中央に縦の手すりが設置され、4人分と3人分に分かれているので幅が均等に座れるようになっており、なおかつ座席に一人分ずつのくぼみもあるため自然と7人がきちんと座れるようにできています。

 座席を工夫するだけで今までなかなか改善しなかったことが、意識せず自然とできるようになっているので、乗客皆気分がよく乗れるようになりました。
この様子を見ていると何事にも適切な改善手段があるのだと感じられます。
逐一こうして欲しいと言うよりも、相手が自然とそうしたくなるような環境を整えることで要求を適えるということは、両者にとって理想的な形です。
イソップ童話で、北風と太陽が旅人の上着を脱がす競争で、北風が上着を吹き飛ばそうとしても駄目だったものが太陽が暖かく照らしたら旅人は自発的にすんなり脱いだという話と重なります。


 これから年末調整、確定申告のシーズンに突入し、資料集めなどお客様にご協力をお願いすることが多くなります。
事前準備をしっかりこちらで重ねて、お客様に二度手間等のストレスが無いよう心がけたいと思っておりますので宜しくお願いいたします。

by 加藤

火曜日, 12月 07, 2010

ありがとうございました

 この度、年内一杯を持ちまして、石田会計を退職することとなりました。
 去る11月に公認会計士試験の論文式試験に合格したことを機に、新たな職場で会計人として働くこととなったためです。

 思い返せば石田会計事務所に入社した際には、経理経験はありましたが、本格的な民間企業の経理や税務には初めて接する状態でした。
 退職を機に、仕事で使っている手帳(A5サイズで1日1ページのもの)を読み返してみたのですが、入社直後のページには業務上の不明点、基本用語や税法の基本条文などが(もちろん自分がしたケアレスミスも)びっしりと書かれており、「この状態から始めたんだなあ・・・」と、ある意味感慨深いものがありました。

 お客様や石田会計のスタッフには、そんな未熟な私を迎え入れていただき、温かい目で育てていただきました。
 手帳をめくってみると、ひたすら「知識」が書かれた真っ黒なページから、徐々に「お客様の立場で考えた提案をするにはどうすればよいのか?」「今月のスケジュールを考えると、どれだけ“+α”の業務ができるか?」などといったメモや、ミーティングで話し合った改善提案などの占める割合が増えてきています。
 知識だけではなく、つねにお客様の立場に立つ視点の持ち方、何でも事務所内で話し合い解決する姿勢などは、所長の石田をはじめ石田会計のスタッフから学んだことのひとつです。

 石田会計事務所は、成長していく気持ちがあればどこまでも挑戦することができる環境です。名古屋へ居を移す際、数ある会計事務所の中で石田会計事務所という職場にめぐり合えたことは、とても幸運なことであったと思います。
 また、お客様には私の未熟さからご迷惑をおかけしたことも多々あったかと思いますが、その度真摯にご指摘いただき、大変感謝しております。
 最後までご迷惑をお掛けすることにならないよう、この1ヶ月で、しっかりと引継ぎを行って参りたいと思います。

 最後になりますが、直接担当させていただいたお客様をはじめ、皆様のご指導のもとで仕事をさせていただいたことは、私の一生の財産です。
 皆様、本当にどうもありがとうございました。

by 安藤

月曜日, 12月 06, 2010

言葉の選び方

寒さも一層増し、冬本番といった感じです。

 これからさらに忙しくなる会計事務所にとって、この季節の風邪は大敵です。特に昨年大流行したインフルエンザは、できる限りかかりたくないものです。という私も、昨年は流行にのって新型インフルエンザにかかり、安静にしながらも仕事の予定が遅れることにやきもきしていたのを思い出します。

ということで、今年はいつもに増して早々に予防接種を打ってきました。

その際、看護師さんが、「絶対にインフルエンザにかからないというわけではありません。」と言いながら注射をしてくれたことに、わたしは少しの戸惑いを感じました。看護師さんが言ったことは事実であり、もしかしたら患者さんに伝えるようにと病院の中での決まり事になっていたのかもしれませんが、何だか気持ちが下がりました。
「今年はかからないといいですね。」とか「これで他の人よりは、かかりにくくなっているはずですよ。」とか、できれば前向きな言葉がもらえるとうれしかったのですが・・・。

 予防接種は健康な状態の人が受けるため、患者さんとは別のくくりで言葉を選ばれたのかもしれませんが、なんだか注射の効き目が無くなってしまいそうで悲しい気持ちになりました。

 伝えなければいけないことも、その伝え方次第で、良くも悪くもとられてしまうことはもったいないなと改めて感じました。

by 板谷