木曜日, 5月 27, 2010

挨拶の効果

 私は挨拶をすることが好きです。挨拶は他人に向けてするものですが、私は元気な挨拶をすることによって自分自身も清々しさを感じるので、自分のためにもしている、と言えるかもしれません。

 昔の職場に、朝に弱いタイプらしく、毎日不機嫌な顔で出勤してくる社員がいました。挨拶はするものの、いかにも仕方なくやっているというくらいの覇気のない声です。小さな会社の古株社員でしたし、今更誰も生活態度について一言言うのは難しかったのでしょうが、正直社会人としてその態度はいかがなものかと大変残念に思っていました。

 一方、石田会計事務所が入居しているビルには、ビル内の掃除をして下さる方が何人かいらっしゃいますが、その中にハキハキとした挨拶が一際素敵な年配の男性の方がいます。“おはようございます!お疲れ様です!”との丁寧な挨拶は、いつも私を笑顔にしてくれます。

 社会で働くことは、当たり前ですが大勢の他人と関わるということです。元気のない態度や不機嫌な顔での挨拶は、周りの人達を心配させ、また場合によっては不快な気持ちにもさせてしまいます。さらには、そのような行動が、意図しなくても自分自身の落ち込んだ気持ち、不機嫌な気持ちを増幅させてしまうのではないでしょうか。
 逆に、いつも元気で溌剌とした人と言葉を交わすと、自分自身の気分も明るくなってきませんか?
 円滑なコミュニケーションの第一歩であり、マナーの基本中の基本である挨拶は、声と動作と表情とが一体となって認識されるものです。挨拶を“すること”だけが大事なのでなく、挨拶を“どのようにするか”を考えないと、挨拶をしているのだから良いだろう、という乱暴な考えになってしまいます。

 挨拶をすることが好きと言う私ですが、時には社外の人に対して自分から先に挨拶をすることに気が引けてしまい、結果、タイミングを逃してしまうこともあります。そんな時は、大抵、びっくりされないかな?返事が返ってこないかな?と思っている時です。でも、元気な挨拶をされて気を悪くする人はいないと思うので、たとえ返事がなくても気にせず、自分から気持ちの良い挨拶を習慣づけたいと思っています。
 毎日そう心がけていたら、ひょっとすると“好印象”というおまけがついてくるかもしれませんね。

by 松浦

火曜日, 5月 25, 2010

いくら売ったらお金が足りるか

先月のブログにて損益分岐点の説明をさせて頂きましたが、損益分岐点はあくまで利益計算上のもので、資金繰りを考慮したものではありません。
「勘定あって銭足らず」という言葉があるとおり、利益とキャッシュの増減は通常一致しないため、その要因となるものを事前に把握しておかなければ、資金繰りに困るケースが出てきます。
そこで、今回は前回計算した損益分岐点に調整を加えて資金繰り上の売上分岐点の計算方法について書いてみたいと思います。

一般に、売上も仕入も現金決済で資産・負債の増減がない会社であれば、「利益=キャッシュの増減」となりますが、実際にはそういった会社は稀です。
多くの会社では売上や仕入は掛け取引となり、借入金の返済や運転資金の増減、減価償却費の計上があったりしますので、「利益≠キャッシュの増減」となります。

例えば、以下のような会社を例に、利益に対して不足しているキャッシュを計算してみます。
①借入金返済元金:年300万円
②売掛金:前年より100万円増加、棚卸資産と買掛金には変化なし
③減価償却費:年200万円
(上記以外、資産・負債に増減がなく、繰越欠損金は多額のため、当面納税はない)

①は、経費にならないがキャッシュが出ていくもので、他に設備投資の支払額や生命保険の積立額などがあります。
②は、下記の算式で計算した運転資金が増加ならば利益よりも資金不足に、減少ならば資金が増加していることになります。
 売上債権+棚卸資産-仕入債務
③は、経費であるがキャッシュが出ていかないものです。
上記①~③を集計して求められる、利益に対して不足しているキャッシュは以下のように計算できます。
 借入返済元金300万円+運転資金増加額100万円-減価償却費200万円=200万円

この不足分を固定費にプラスして損益分岐点の計算式に当てはめた金額が、資金繰り上の売上分岐点となります。
先月の例と同じように、上記の会社の損益分岐点等が以下の通りであるとします。
・売上合計:1,000万円
・限界利益率(1-変動費率):0.4
・固定費:500万円
・利益:▲100万円
・損益分岐点:1,250万円

この場合に、利益に対して不足している額が200万円ですから、固定費に不足額を足して、
資金繰り上の売上分岐点を計算すると以下のようになります。
(500万円+200万円)÷0.4=1,750万円

上記会社の分析結果は、
現状は売上1,000万円で利益が▲100万円、資金不足は300万円であり、利益がトントンになる売上は1,250万円(資金不足は200万円)で、資金を減らさないためには1,750万円売り上げなければならない、となるかと思います。

御社での計算結果はいかがでしょうか。
現状の売上よりかなり多額になった方が多いのではないかと思います。
資金繰り上の売上分岐点が達成できない場合で、キャッシュ残高を維持するためには、資産を売却したり、追加で借入をしたりすることになると思います。
前回の損益分岐点と今回の資金繰り上の売上分岐点は、経営上とても大切な指標となりますので、ぜひご活用いただきたく思います。

※上記の計算は、会社の取引形態や税務上の繰越欠損金の有無により、計算方法が異なる場合がありますので、ご不明な点等は、一度ご相談いただければと思います。

by 加古宗利

金曜日, 5月 21, 2010

「学んだ技術」

 先日、母校である中学校のハンドボール部で、春の試合を前に練習試合が出来るほど部員数がいないので助っ人に来てほしいと同級生から誘いを受け、ハンドボールの試合をしてきました。
 誘いを受けた時は懐かしさとうれしさの反面、今のこの道を選ぶ前に悩んだ道の一つというくらい夢中になっており、それなりに自信もあったことなので、現役の頃のように動けないことを実感したくないというような複雑な思いもありました。
 実際に10年ぶりにコートへ立ち、握ったボールと松やに(ボールを握りやすくするためにつける樹脂)の独特な匂いを嗅いだとき、そんな複雑な思いはどこかへ消え、投げ方やステップ一つ一つを丁寧に思い出そうと夢中になっている自分がいました。

 学生の頃の私にとってはハンドボールが唯一の誇れるものでしたので、今でも青春時代のとてもいい思い出として心に残っています。
 そんな懐かしい思い出に浸りながら練習をしていると、口の中に血の味がしてきて、昔コートの脇にある側溝でよく吐いたことなど、つらかったことをリアルに思い出し、思い出をいかに自分の都合のいいように美しくしていたかということが分かりました(笑)。

 結果としては、体力こそなかったものの、そのときに学んだ技術に助けられまともな試合ができました。
 自分の高校時代も実業団を引退した主婦の方と練習試合をしたときに、まるで相手にされずこてんぱんにされたことを思い出しました。
 身に付けた体力は衰えるけれど、学んだ技術はずっと残っていくのだということを身を持って実感しました。
 言うまでもなく、夢中になり過ぎた代償は次の日きちんとやってきて、起き上がれないほどの痛みでした。

by 村上

火曜日, 5月 18, 2010

働く人全員にとって良い環境である職場を目指して

 石田会計では現在パートさんを募集しております。

 パートさんについては人材の要否から、どういった人が必要で、どういった働き方をしてもらいたいかということも、従業員の皆で話し合いをして決定しています。
そこで最初のうちは皆で何をパートさんにお願いしたいかと言うような事を、自分たちの希望としてそれぞれであげて話しを進めていました。

 しかしながら石田会計では、所長だけでなく、所員全員が経営者感覚を持つことが求められます。
経営者的視点でという事になるとこういった進め方はそぐわないでしょう。
目先の事だけにとらわれず、どういった事務所にしていきたいかを考えて採用というものを決めるべきだということに途中で気がつきました。
今どういった能力をもった人を採用すると、事務所全体としてバランスがとれるのか、ただ自分たちが楽をするためにパートさんをお願いするという考え方をしていなかったかを反省しました。

もともと所長の石田は働く人全員、もちろんパートさんにとっても公私ともに良い環境を作りたいということで独立したのだそうです。
その理念は私たち皆が賛同していて、そもそもそういった職場環境に魅かれて、石田会計に集まってきたはずでした。
そういった訳で再度話し合いを重ねてきました。

今パートさんに求めるものの第一条件は、私達と一緒に成長をしたいと思ってくれる人です。
会計に興味を持ち、向上心をもって頑張りたいという方を探しています。
また事務所に新しい知識を持ち込んでくれるような異業種からの方も大歓迎です。
特に、パソコンに詳しかったり、登記業務、社会保険業務に携わっていた方が加わってくれればと思っています。
今までの知識を石田会計で活かしつつ、さらに会計の分野を勉強してみようという人が応募して下されば嬉しいと思っています。

by 加藤

金曜日, 5月 14, 2010

「肉食○○」

 米寿の現役ピアニスト、室井摩耶子さんの対談記事で、「元気の秘訣はお肉を食べること」という内容がとても印象的でした。食事はお肉中心、集中力を保つにはヒレ肉が良いそうで、コンサートの日は朝からステーキを食べるそうです。年齢や上品な職業柄とのギャップが私にとって強烈で、記事を読んだ数日後ホームページを見てみました。

 89歳になる今年もコンサート、トークショーの予定が入っており、レッスンも毎日8時間とパワフルな毎日をバリバリこなしているそうです。パソコンメールも使い、自分のブログに文章を書き、自らデジカメ撮影した写真のアップもするそうで、毎日新しい発見があるから、と前向きに取り組んでいる姿勢に見習うべきところが多くありました。
 やはりホームページにも「お肉はパワーの源」と書いてあり、お肉の威力が良くわかりました。ただただ「食いしんぼうさん」という印象では無く、はつらつとした生き方、考え方が伝わり、元気をもらった気がします。さわやかな体育会系の男性がお肉の魅力を語るより、私の心に響くものがありました。

 自分の食生活は・・・と考えると、今までは「お肉は太る」という先入観から肉よりも魚や野菜をなるべく多く食事に取り入れるように心がけていたのですが、室井さんの記事の影響で考え方が変わりました。
 最近ではお肉も脂肪を減らす調理法を工夫し、積極的に取り入れるように心掛けています。以前はテレビなどで「△△がいい」などと特定の食材を特集しているとすぐに反応していましたが、今では、前ほど情報に振り回されず「肉・魚・野菜のバランスを考え、調理法を工夫する」という当たり前の原点に考えが戻れた気がします。

「草食系」「肉食系」などと人柄を表現したりするこの頃ですが、バランスが大切だとしみじみ実感しています(笑)
by古橋

木曜日, 5月 13, 2010

「身につける」こと

 以前ブログでもお伝えしましたが、基礎体力をつけるため、筋力トレーニングを始めてもうすぐ半年になります。その間、膝の怪我で1ヶ月弱中断した時期もありましたが、様々な測定数値、自分の疲れにくさといった実感を含めて、以前とは身体の“質”そのものが変わってきています。
 身体より頭を使う時間が長い仕事柄、以前は自分の“身体”についてそれほど深く考えたことはなかったのですが、ここ半年間自分の身体と向き合いながらトレーニングをしつつ、つくづく実感したことがあります。それは、自分の身体に関することほど「自分がやった分しか身につかず」「やったことがそのまま結果になり」「近道がない」ことが分かりやすいものはないということです。
 怪我をして中断している間には目に見えて筋肉が減り,疲れやすくなります。一方、続けてさえいれば、短期間では効果がないように見えても、長い目で見れば身体は驚くほど変わっています。
 地道にやりつづけることで結果が確実に現れ、怠れば身につけたものも失うということ、やったことが自分の身体にそのまま跳ね返ってくることが、トレーニングの醍醐味であり、楽しさなのだと思います。

 「楽しく運動、楽に痩せる」といった言葉で、周期的にトレーニング・ブームが起こっていますが、それを継続している人は少ないように思います。それは、「ただただ楽しく、楽にやる」ことと、「途中が苦しくても、そのこと自体の結果を楽しめる」ことには、大きな隔たりがあるからではないでしょうか。
 例えば、私の行っているトレーニングですが、楽しくやっているとは到底言えません。筋肉を限界まで使って鍛えることが目的ですので、やっている最中に「楽しい」などと思う瞬間はありません。ひたすら苦しいだけです。そういう意味では、「楽しく運動する」という世界からは程遠いものです。しかし、私は「運動したその結果」を楽しんでいますし、そのことが続ける動機になっています。

 運動だけの話ではなく、「楽しみながら~する」ことは悪いことではありませんが、それが「楽しくないからしない、できない」ことにつながるのは問題があると思います。途中経過が苦しかったとしても、その結果得られたものに「楽しみ」を見出すことが、結局は重要なのではないでしょうか。

 筋肉に限らず、知識に関してもそうですが、自分に「身につけるもの」を得る方法に近道はないのだと実感しています。
 やった分は身につく。やらなければ身につかない。
 この半年間、頭では分かっていたはずのそのことを体感し、その難しさと面白さをつくづくと感じているところです。

by 安藤