火曜日, 7月 24, 2012

マイホームの購入と税金

最新の住宅着工戸数の統計をみますと、今年の4月は前年比で10%も増えているようです。
報道でもご存知の通り、消費税の増税は、後はタイミング等の問題となっていますが、増税前の一時的な駆け込みが始まっている気がします。
また、金融機関の借入金利もかなり低い水準となっていますので、マイホームを購入する方にとって好条件が揃っているようです。
そこで、購入に際して覚えておいて頂きたいことを、税金面を中心にご紹介します。

まず、増税が予想される消費税は、土地にはかからず、建物部分にのみ課税されます。
例えば、建物本体を税抜2,000万円で取得する場合で、消費税率が5%と10%との差を考えてみますと、購入時は税額で100万円の差が出ます。
さらに、建物部分を全て借入でまかなった場合、この100万円の差は、金利3%で35年返済とすると、160万円にまで拡大します。
「消費税が上がる前に購入したい」というのは当然の発想だと思います。

また、両親や祖父母からの資金援助が期待できる方は、贈与税で住宅取得者限定の非課税枠があり、平成24年であれば1,000万円もあります(平成25年は700万円、平成26年は500万円で、省エネ住宅等であればそれぞれ500万円が加算されます)。
これに、毎年の非課税枠110万円をプラスすると、今年は1,110万円まで資金援助を無税で受けられることになります。
ただし、一定の要件があり、税金のかからない人でも贈与税の申告は必要となりますので、ご興味のある方は担当者までご相談下さい。
これ以外にも、もちろん所得税の住宅ローン控除がありますので、所得税の確定申告もお忘れなく。

このように税金面ではマイホームを取得する良いタイミングですが、逆に購入希望者が多い時は、良い物件が少なくなるというデメリットもあります。
通常、マイホームは人生で最も大きな買い物です。
くれぐれも税金を安くすることを最優先して、慌てて購入したために後悔するようなことがないよう、お気をつけ下さい。

by 加古宗利