火曜日, 4月 28, 2009

話の価値

私は、毎朝通勤時間には音楽を聞いて過ごします。しかし、最近ⅰPodの調子が悪く、途中で音が途切れたり、止まったりということが続いていました。

そこで、先日新しいものを購入しようと、近所の電気屋さんを何件か回りました。
最近の携帯用音楽プレーヤーは、種類も多く、機能も充実していて、どれを選んでよいのかさっぱり分かりません。
そこで店員さんに相談しようと声を掛けると、いきなり新製品の説明を始めました。
聞いたことも無いような難しい言葉を並べて、その商品がどんなにすばらしいかということを訴えているのですが、私には全く分かりませんでした。
この店員さんが、すごく詳しい人なのだということは分かりますが、私には伝わらず、そして、質問をする気すらおきませんでした。

 詳しい人についてきてもらえばよかったかなと思いつつ、次の店に行くと、先程とは違い「今、どんなものをお使いですか?」とか、「購入して何をされたいですか?」という風に、私がどんなものを欲しがっているのかということを聞き出そうとしてくれました。
そして、私が機械にあまり詳しくないと分かると、専門用語は使わずに私にも分かる言葉で説明してくれました。
また、修理で対応できるかもしれないと、現物を見てくれました。
相手の話が理解できると、私なりに疑問点や、普段使っているうえでの不便な点が思い出され、店員さんに質問もできました。

 今回2人の店員さんの対応を目の当たりにして、同じお客様に接する立場として色々と考えさせられることがありました。自分の知っていることを相手に話したいという気持ちは分かりますが、やはりそれが伝わらなければ何の意味もありません。またそれ以前に、相手が何をどこまで求めているのかが分からなければ、価値のある話をしていても相手にとっては、何の価値もないのだと身を持って体験しました。

by 板谷