月曜日, 6月 02, 2008

知識だけでは……

「ああ、それね。知ってる、知ってる。」
 数分前まで聞いたことも見たこともない物や事についてさえ、Webに繋がる携帯電話ひとつあれば、以前から詳しかったかのように振舞うことができてしまいます。

 現在では、多くの人が情報の発信者となることができ、ネットワーク上には莫大な情報が流れています。また、強力な検索エンジンにより、知りたいことを瞬時に簡単に調べることができるようになりました。

 私は、何か新しいことを始める時には、準備として予備知識を大量に仕入れ、概要をつかんだつもりになってから動き始めるのですが、実際には付け焼刃の知識だけではなんともならない事態が起きてしまいます。
 そのような状況で、どうやって解決策を導き出すかが大切になってくると思うのですが、私の場合は、なまじ検索する技術をかじってしまったため、その技術に固執してしまっていることに気がつきました。
 「解決策そのもの」について考えるのではなく、「誰かが既に見つけた解決策を探す方法」について考えてしまっているのです。

 情報検索を行えば行うほど、確かにお手軽な「知識」は増え続けるでしょう。知識が増えること自体は悪いことではないと思うのですが、それに反比例して自分の頭で考えることが減ってしまったことが問題だと感じました。
 知識を自分の中で消化し、自分のものとした時、誰のものでもない自分なりの問題解決策が導き出せるようになるとは思うのですが、そのための訓練方法を、またしても探し出そうとしている自分に辟易しています。
 まずは一度、外の情報に頼らず、頭の中のある知識だけを再構築して、自分なりの答えが出せるような努力をすることから始める必要があると思いました。

by宮内