火曜日, 5月 27, 2008

怒ると叱る

「怒る」と「叱る」似ている様で違う言葉です。一般に「怒る」は、自分の感情を相手にぶつけることを、「叱る」は、相手に善悪を諭してあげることとされていますが、この二つの使い分けが難しいのは、言ったほうと言われたほうで取り方が違ってくることだと思います。

例えば、相手のためを思って言っているのに、部下からは「あの社長、いつも不機嫌で怒ってばかりいるよ」と取られてしまうのは、よくある話だと思います。そう取られてしまうと、その叱った時間が無駄になるだけでなく、お互いの意識がドンドン離れていってしまって、百害あって一利無い結果となってしまいます。

逆に「しまった、つい感情をぶつけてしまった」と思っても、部下のほうが「自分のためを思って言ってくれているんだ」と、前向きに解釈してくれるときもあります。この違いはどこから生まれるのかを考えると、やはり「この社長は、口では厳しいが、最後は私の味方をしてくれるはずだ」という信頼感があるか無いかの差なのではないでしょうか。

普段、親が子供に持つような愛情を持って、褒めるべきところをきちんと褒めて、叱るべきところを叱る。叱る時には1対1の場所で、褒める時には全員の前でといった配慮をしてあげることも信頼感の醸成には大事なことだと思います。

もちろん、部下のほうでも謙虚かつ素直に意識を持つことが大事だと思います。よく上司に完璧性を求めて、自分の事を棚上げして、叱られた事に反発する人がいますが、上司だって人の子ですので、完璧な人がいる訳がありません。少しぐらいの上司の欠点には目を瞑って、プラス思考で叱られた方がお互いに有意義だと思います。上司のほうはもっと多くの部下の欠点に目を瞑ってくれているのかもしれませんよ。

さて、私自身を省みてみると、出来るだけ「叱る」ようにはしているものの、周囲の人からは「疲れてくると怒ってばかりいる」と見られているようです。私がプレイヤーからマネージャになるためには、体力をつけることが最優先なようですね・・・

by 小林雄