金曜日, 8月 24, 2012

有給休暇の消化率

昔から日本人は働き過ぎとかワーカホリック(仕事中毒)なんて表現されることがありますが、有給休暇に関する調査でも、日本人は有給休暇をもらっている日数が少なく、さらに使っている消化率も低いようです。有給取得日数が多く、消化率が高いのはフランスやドイツといったヨーロッパの先進国なのですが、しっかり休んで仕事も順調とはうらやましい限りです。

調査結果を見てみると、有給消化率が低い原因の中に、改善が可能だと思われるものが2つありました。
まず、「上司が協力的でない」こと。
これは日本だけでなく、多くの国で主な原因となっているようです。有給を消化するには上司の許可が必要な会社が多いと思いますので、すんなりとOKが出なければ取りにくいわけです。
個人的には、上司が意識的に有給を使っている会社は、従業員の消化率が高い印象があります。

そして、もうひとつが、「上司や同僚に迷惑がかかる」こと。
自分が休むことで、自分の仕事を上司や同僚に押し付けることになってしまうためです。
では、有給消化率の高い国は、どうしているのか。例えば、ドイツでは、誰がいてもいなくても業務が滞らないようにするための仕組みづくりに熱心、という情報がありました。会社内は誰が見ても分かるように整理整頓が行き届き、休んでいる同僚の代わりをスムーズに行えるようにしてあるとのこと。
なるほど、これならそれほど迷惑をかけることはなさそうです。

ちなみに石田会計では、有給の消化率は概ね9割といったところでしょうか。世間でよく耳にする、「強制的な取得」はもちろんありません。
仕事量が少ないかと言えば、実際は昔の職場よりも多いです。その代わり、いかにして無駄をなくし、効率的な業務を行えるかをスタッフ全員で話し合っています。
また最近は、お客様の情報や仕事内容などを事務所全体で共有していく取り組みを強化しています。これにより、休んでいるスタッフの担当先から急ぎの依頼があっても、より迅速に対応できるようになると思います。

有給休暇は業種により取りやすさが違うと思います。
会計事務所業界は一般に激務といわれ、昔は有給はあってないようなものだと思っていました。
石田会計に入ってからは、職場の環境を整えることで充分消化可能であると実感しています。
そして、取得しやすい環境を整備することで従業員の定着率が上がり、人材採用の面でも大きなプラスになっていると感じます。

by 加古宗利