木曜日, 8月 05, 2010

「諦めないこと!」

 先日、JEX(ジャルエクスプレス)の副操縦士であった藤明里(ふじ・あり)さんと言う方が、国土交通省の機長審査に合格し、日本初の旅客機の女性機長となったという新聞記事を読みました。体格的な面等どうしても男性優位となってしまう職業に、少しずつですが女性が活躍の場を拡げているニュースを見聞きするのは同性としてとても喜ばしく感じます。

 機長になるには、昔も今もそこに至るまでの道のりが長く、随分と狭き門のようです。
ですが大変という以前に、彼女がパイロットになりたいと思った当時は、航空会社への採用対象が航空大学校の卒業生に限られており、その学校の入学条件である身長基準を満たさない彼女は受験することすらできませんでした。唯一の方法が、努力でどうにもならないことで閉ざされていたのはとても悔しかったと思います。
しかしそんな日本での状況にもかかわらず、藤さんはアメリカの操縦士養成学校へ留学し、操縦士免許を取得。帰国後はなんと、派遣社員をして“機会を待った”ということで、私は大変驚かされました。

 “お客さんを運ぶ仕事がしたい”との夢をもって大学を卒業した後、海外で資格をとったパイロットの採用を始めるようになったJEXに合格するまでが約7年だそうです。
夢を諦めたくなくて留学したのでしょうが、航空会社の採用基準が変わる保証もなかった状況で、よく思い切ったな、そしてよく待つことができたな…、というのが私の率直な感想です。

 通常、身長が足りない、視力が充分でないなど、頑張ってもクリアできない受験資格があったら諦めてしまう人がほとんどではないかと思います。私もおそらく諦めてしまうと思います。
時代の流れで採用条件が緩和されるかも…ということを藤さんが予想していたかは分かりませんが、こういった形で夢を叶えた方の話を聞くと、“諦めない”ということがどれほど大事なことかを思い知ります。
また、JEXに入社した後も体格のハンディや女性への偏見など苦労も多かったとのこと。そこでも諦めない気持ちを存分に発揮されたのだと思います。

 蒸し暑い毎日が続く中、とてもさわやかな気分になったニュースでした。自分も、より粘り強くありたいと思うとともに、今後もこのようなニュースが沢山聞けると良いなと思いました。

by 松浦