木曜日, 12月 11, 2008

ストレスの功罪

日常生活の上で、ストレスという言葉をよく耳にしますし、私もよく使っています。
ストレスで胃が痛いとか、うつ病になったとか、ストレスのない社会にしたいとか・・・。
この言葉を悪い意味として使い、取り除くべきものとしてこれまで認識していました。

ところが、ある雑誌のコラムにストレスについての記述があり、それが誤解であることに気づきました。
ストレスとは元々物理学の用語だそうです。
例えば地面に置いてあるゴムボールを上から押さえつけると、ボールは楕円形に歪みますが、この時、ボールには元に戻ろうとする力が働きます。この力のことをストレスと呼んでいたようです。
後にこの言葉は、人間の心や体に起こる現象にも使われるようになり、外部からの圧力や刺激に対してなんとかしたいという力をストレスと呼ぶようになったのです。
この「なんとかしたいという力」は、圧力や刺激に効率よく対処するために心や体をセッティングする自然のメカニズムです。
学生時代、試験の前になると食欲がなくなったり、胃が痛くなったりすることがありました。今思えば、これらは脳への血流が優先され、血流が抑えられた胃腸の機能が弱まった結果起こる弊害であったと思われます。
そのおかげで、試験の結果が良くなった(?)かどうかはわかりませんが、少なくとも集中力は高まっていた記憶がありますので、脳への血流は増えていたようです。
このメカニズムによって、無意識ながらも物事にうまく対処できていたのかも知れません。

しかし、このバランスを崩した状態が長く続くと、軽い胃痛が胃潰瘍になったり、精神的な病につながってしまうようです。うつ病患者が増えているというニュースもよく聞きますが、元来備わっている体のすぐれた機能が、逆にマイナスに働くことが増えているのでしょう。

ストレスの影響についてはマイナス部分が強調されることが多いと思いますが、プラス面もあることに気づけたのは大きな収穫でした。
適度なストレスを目標達成のための活力にできるように、ストレスと上手に付き合い、自分を成長させる機会にしたいと思います。

by 加古