月曜日, 5月 30, 2011

コヴァチツァ村の人に学ぶ

先日、テレビで海外へのホームステイに関する特集番組で、セルビア共和国にあるコヴァチツァ村が取り上げられており、興味深く見ました。この国は複雑な分離統合の歴史を経て、2006年に建国された新しい国ですが、郊外の村にはいまだに昔ながらの生活習慣が色濃く残っています。広大な農地で野菜やとうもろこしを育て、牛・豚・鶏などの家畜を飼い、自給自足の生活を営んでいました。

「絵にしたくなるような生活」と紹介があったように、普段着の民族衣装は色彩も鮮やかで、農作業にもかわいらしい作業着に着替えて馬車に乗って出掛けたりと、日々の作業や労働を楽しみながら暮らしているのがはっきりと分かりました。
「感謝」という言葉が様々な場面で使われており、うれしいからという理由で何度か涙を流していたのがとても印象的でした。
テレビで見る限りでは、日本に住む私のほうが明らかに便利で進んだ生活をしているにもかかわらず、なぜかコヴァチツァ村の生活が羨ましく感じられました。それはたぶん、私自身が今の便利な生活に慣れてしまっているからかもしれません。

そういえば、もともと海に囲まれた田舎で育った私は、「こんな素敵なところで暮らしているなんて羨ましい。」と言われても、その時はそれほどに思わなかったことをふと思い出しました。その時の私にとっては、それが日常であり、当たり前のことだったのですが・・・。今となっては、逆に田舎の生活に憧れるようになり、わたしもどうやら“都会人”の仲間入りのようです。

 隣の芝生は青く見えるものですが、他と比べる前に良いところを見つける工夫や努力をしなければ・・・と、きれいな農村風景の幸せそうな生活を見ながら、色々な意味で考えさせられる番組でした。

by 板谷