金曜日, 6月 29, 2007

数字を読む

 ある朝、新聞を読んでいて目に付いたのが「たばこ1000円なら九割が禁煙」という見出しの記事でした。
大学教授がアンケート調査を行ったところ、ヘビースモーカーでもたばこの価格が700円を超えれば約半数が禁煙を決意し、1000円なら九割が禁煙を考えると判明したと書いてありました。
なるほど、やはり価格と禁煙というのは密接な効果があるのだなとその時は素直にうなずいていました。

 そしてお昼にインターネットでこの調査に対するニュースがもう少し詳しく出ていたので読んでみました。
同じことを記事にしているものなのですが、こちらでは「一箱600円でも禁煙三割、800円でようやく七割禁煙」と、価格を上げてもあまり禁煙する人はいないよといった否定的なニュアンスで書かれています。

 同じ調査のニュースでも、切り取る数字とその使い方によって、相手に与える印象がまったく異なることにそこで気づかされました。
数字自体はハッキリとしたものであっても、それをどう捉えるかは結局はその人の主観によるものです。またその数字もどのような調査方法で、母体が何であるかもきちんと理解したうえで自分なりの結論をださなくてはいけませんよね。そんな当たり前のことに改めて気づかされた一件でした。

by 加藤