火曜日, 4月 10, 2012

日本人思考ですか?

石田会計では税務関係以外にも、スタッフが自由に閲覧できるビジネス誌が数種類あり、大切な情報収集源になっています。
私は人事関係の記事を特に好んで読んでいるのですが、最近読んだ「コンフリクト・マネジメント」について紹介したいと思います。(コンフリクトとは葛藤・衝突・対立を意味します)

「1つしかないオレンジを二人がほしいと思っている。どうすればよいか?」
(※答えが浮かんでから読み進めて下さい)
①強制(競争的)・・・腕力、ジャンケンやくじ
②服従(受容的)・・・相手に譲る
③回避的・・・二人ともあきらめる
④妥協的・・・半分づつにする
⑤協調的(Win-Win)・・・? 
上記は心理学者が人が対立した時に取る態度を分類したものです。
日本人の多くは④を選ぶそうです。(ちなみに私も④です)
 ⑤は一方はオレンジジュースを作りたい(実がほしい)、もう一方はジャムを作りたい(皮がほしい)というニーズがあり、話し合いで両者ともほしいものが100%手に入るという例です。

問題は「実を食べたいのだろう」という先入観と、妥協を「良し」する価値観です。
どのモードが適切なのかは、もちろん問題と状況によりますが、日本人は①~④(双方目的未達成)の選択が多く、⑤の解決策を見出すこと(コンフリクト・マネジメント)が苦手な人が多いそうです。
コンフリクトを戦略的・効果的に利用する事は、健全な組織に大切なので、人事研修に取り入れている会社もあるようです。
若手社員向けの導入例では、国籍や文化の違い、職歴の違い、価値観の違い等、多様性にあふれる職場環境において、社員に「他者との違いを受容し、共感する心」を育ててもらい組織力を高めるため。
管理者研修の導入例では、部下との衝突、社内他部門との軋轢、会議場面での意見対立等々・・・日々の業務の中で、組織内コンフリクトが生じたとき、リーダーが適切に異なる意見を集約する力を身につけるため等が紹介されていました。

公私問わず、問題とは自分が問題視するか否かだけで、日常にありふれているはずです。
回避的(見ぬふり)、妥協的(諦める)に解決したつもりになっていることを見つめなおし、協調的解決策を考えていく思考「癖」を心がけたいと思います。

by 古橋