月曜日, 9月 12, 2011

「見ているようで…」

 税理士試験の勉強を始めるまで、世間には会計事務所の看板がたくさんあることに全く気付いていませんでした。地元の見慣れた風景の中ですら、電柱の広告など、“ここにも?あれ、ここにもある”、と急に気付くようになり驚きました。

 上記のように、興味や関心を持つとそのことに関する情報が目や耳に入るようになって、今まで何で気付かなかったのかが不思議なくらいの感覚を味わうことがあります。
 それには脳の神経システムの働きがあって、必要と判断された情報だけ招き入れ、そうでないものはシャットアウトするフィルターの役割をしているからだそうです。
 なので、視界に入っていても興味がなければ見えていないのと同じように認識されなかったり、近くの会話でも全然耳に入らないことが起こってしまいます。また、興味のある話題ならちょっと離れたところにいる人たちの会話も聞こえてしまうことがあるのだそうです。

 先日もまたこんなことがありました。
 友人がお勧めの美術展があると言っていたのに興味を持ったところ、その話を聞いた後から各所にある美術展のポスターに気付くようになりました。その後も、その画家を扱ったテレビ番組が新聞の番組欄で(斜め読みしかしてませんが)目に留まる、ということがありました。
 興味を持つと、うまく情報がフィルターを通ってくるものですね。

 日々五感から得る情報のすべてを受け止めていると脳がパンクしてしまうので、フィルターの働きがそれを防いでいるようです。
 この仕組みを知って、情報収集したい事柄については興味があることを強く意識して脳をフル活用するとともに、関心の度合いによっては見過ごされているものが結構ありそうだ、ということを自覚しなければと思いました。
 普段通い慣れている道だからどこに何があるかわかっている…というような安易な思い込みには気を付け、気づきの感覚を楽しみながら上手に情報収集していきたいと思っています。

by 松浦