金曜日, 4月 20, 2007

時代の流れ

先日、ある雑誌に「残業代ゼロの時代」という見出しで「ホワイトカラー・エグゼンプション(自己管理型労働制)」の特集が掲載されていました。

「ホワイトカラー・エグゼンプション」とは、簡単に言うと、年収などの一定の基準を満たす社員については、時間外労働をしても残業代が発生しないという制度です。つまり、働いた時間ではなく、成果で評価するということです。ただ、適用の対象となる社員が曖昧等の理由から、国会への法案提出は見送られました。

最初に、この制度を知った時は、正直、成果主義による評価がしっかりと確立されていない中で、更にそれを助長する制度を導入することに意味があるのかなというのが率直な感想でした。また、長時間労働が常態化してしまい、近年、過労死やうつ病の問題等、少なくとも仕事の負荷が一因となって起こっているものに、更に拍車がかかってしまうのではないかと不安になりました。

時間ではなく成果による評価は、私自身賛成です。
ただ、働く側の環境を整えるという意味でも、安易な残業をしないような体制を企業側が率先して講ずべきだと思います。もちろん、社員の側も、「その日のうちにやるべき仕事を就業時間内に終える」という意識を強く持って仕事に取り組むことが必要だと思います。

今後、この制度を導入したとした場合、企業側が成果による評価を適正に出来なければ、優秀な社員がどんどん職場を離れることになるのではないかと個人的には思います。
私自身、社会保険労務士として、企業の成果主義による給与体系等のサポートや提案が出来るよう、日々努力していかなければならないと感じています。

by 鈴木