月曜日, 12月 11, 2006

大きく揺れる携帯電話業界

10月末から携帯電話の電話番号を他キャリアに持ち運べる、番号ポータビリティ制度(MNP)が始まりました。

私自身、7年半使った今のキャリアに見切りをつけようかと考えていますので、パンフレットやネットの評判をコマめにチェックしています。

このMNPの最大の目玉は、予想外割を始めとした様々な企画を打ち出してきたソフトバンクでしょう。新企画を小出しにして記者発表を毎日行う事で、マスコミを最大限に活用する手法は、当初はかなりの効果があったと思います。
実際にMNP直後にはたくさんのお客様が、ソフトバンクの売り場に足を運んでいました。

もっとも、システムの不調や注釈の多く付いた複数の料金設定が災いしてか、新規契約は増えたものの、MNPだけで見れば流出数が多く、結果auの1人勝ちになったようです。

Docomoとauの2強で85%のシェアを占める牙城を崩すためには、思い切った攻勢を打ち出すのが当然のことだとは思うのですが、まずマスコミの利用ありきで、思いつきの施策を並べてみるやり方を継続していくと、最終的にブランド価値を損なってしまい、ブランド・ロイヤルティ(忠誠心)を持つお客様は離れていってしまうのではないでしょうか。

業界のリーダーとして信頼性を掲げるDocomo、挑戦者として顧客満足度の充実を訴えるau、新規参入者としてインパクトで引き付けるソフトバンク、どのやり方が結果を出すのかが、これからのマーケティング手法に大きな影響を及ぼしてくると思いますので、しばらく動向に注目して見ていきたいと考えています。

by 小林雄