火曜日, 10月 17, 2006

事故防止に必要なのは……

 信号待ちで停車中のことです。「ガッシャーン」と大きな音がしたので隣の車線を見てみると、大型スクーターが横転していました。スクーターが停車中の乗用車に後ろに追突したようで、乗用車のバンパーがへこんでいました。
 地面に投げ出されたスクーターの二人はすぐ立ち上がり、路肩へと壊れたスクーターを押して行ったのを見て、大きな怪我はしてなさそうだとほっとしました。
 事故を目撃してしまったので、その後の自分の運転がいつもより慎重だったことを覚えています。

 この事故を目撃した数分前、私は自動車の部品メーカーに勤める友人と、ちょうど自動車の交通事故の防止策について話をしていました。
 自動車は、誤操作や誤動作により障害が発生しても、できるだけ安全な方向に制御される様に設計されており、そういった考え方をフェイルセーフというそうです。
 また、似たような考え方にフールプルーフというものがあり、こちらは誤操作しても事故状態にならない様に設計することをいいます。

 自動車の安全性がどんどん高まっていく一方で、それを使う人間がその安全性にあぐらをかいているのが現状ではないでしょうか。
 最近飲酒運転による事故のニュースを良く見聞きします。ある自動車メーカーは、運転手の呼気から一定量のアルコールが検知されると、エンジンがかからなくなるような装置の開発を進めているそうです。
 しかしルールやモラルに関することまで、機械に頼って解決してもらおうとするのはどこか間違っている気がしてなりません。

 いくら安全な方向に制御されるように設計されていても、その制御装置が機械である以上、制御装置そのものが故障する可能性はゼロではありません。
 そうなると、結局最後に頼りになるのは人間ということになります。
 「もし…だったら」「万が一…したら」等、日頃から想像力を働かせ、あらかじめ予防策を考えておく事が、事故を防ぐ有効な手段になると考えます。

by 宮内