月曜日, 12月 26, 2011

Iメッセージ

ずいぶん前になりますが、心理学に興味をもち、1年ほど講座を受講したことがあります。その講座の中でもっとも印象に残った「I(アイ)メッセージ、YOU(ユー)メッセージ」という表現方法をご紹介したいと思います。
YOUメッセージは「あなたは~です。」という言い方で、主語が「あなた」になります。この言い方は、相手を責めたり、非難したり、行動をかえさせたいという思いを相手に印象付けてしまいがちです。
一方、Iメッセージは「私は~です。」「私が~してほしい。」のように「私は」を主語として、自分の思いを伝える方法です。
Iメッセージには、相手の言動によって自分がどう感じたのか、相手に何をわかって欲しいのかをまっすぐに伝える効果があります。

具体例をいくつか挙げてみます。

○スタッフのAさんが遅刻をしてきたときに上司がAさんに対して言うセリフ
YOUメッセージ
「遅刻するのは、(きみの)仕事に対しての意識が足りないからだ!」
Iメッセージ
「Aさんは、スタッフのリーダー格であるし、新人の見本になるわけだから、正直今日遅刻してきたことは、(私には)とても残念なんだ・・。」

○子供がずいぶん遅くに帰宅したときに父が言うセリフ
YOUメッセージ
「(おまえは)こんな時間まで何してたんだ」
Iメッセージ
「連絡もないし、(私は)ずっと心配だったよ」

○夫の言葉に傷ついて妻が言うセリフ
YOUメッセージ
「(あなたは)ひどいことを言うのね」
Iメッセージ
「そう言われて、(私は)傷ついたわ」

言われた側の立場にたってみると、YOUメッセージとIメッセージとでは、言葉から受ける印象が大きく変わります。
相手を責めたい気持ちがあるときに,YOUメッセージを使いがちです。感情のおもむくままに言葉を発すると,どうしても強い表現となり,相手を「受け入れ拒絶」状態にしたり,「反発」を招くことになります。
「あなたは~」という言い方をしそうになった時、一呼吸おいて、Iメッセージで自分の思いを伝えることができれば、言いにくい内容でも相手に不快感を与えることなく良い関係を築いていくことができるかもしれません。

by 鈴木