火曜日, 3月 24, 2009

既存のお客様を大切に

最近、マラソンに参加するため体力向上を目指しスポーツジムに通い始めま した。
以前にも2つ程のジムに通ったことがありましたが、以前のジムに比べると 少し窮屈なくらい会員の
人数が多いように感じました。

トレーニングをしているとトレーナーが機械の利用方法や、トレーニングの 方法をアドバイスをしてくれます。
以前のジムではアドバイスをしてくれたのも最初の時だけでしたが、ここの ジムでは全トレーナーが積極的にアドバイスをしてくれます。
そしてトレーナーは全員がイヤホン式の小型トランシーバーを装着しており 困っている会員がいるとすぐに連絡を取り合って対処しています。
また受付の人からトレーナーまで会員を名前で呼ぶことを徹底するなど、会 員が居心地の良さを感じられるような細かい配慮が多くされています。
このようなサービスが功を奏しているのか、常連になっている方が多いよう です。

これは憶測ですが、経営も上手くいっているのではないかと思います。
なぜなら既存の会員の退会が少ないため、新規会員の獲得にそれほど力を入れる必要がないからです。
マーケティング用語の「1:5の法則」では、新規会員を獲得するためには既 存会員を維持するコストの5倍要すると言われています。
新規会員獲得のコストが増えると、既存会員へのサービスの質が落ちやすく なり退会者が増えるため、さらに新規会員獲得を目指さなければならないと いう悪循環に陥ってしまいます。
開店当初は満員で広告などをよく目にする飲食店が、いつの間にか潰れてい るのがいい例ではないでしょうか。

またスポーツジムを選ぶ際に通いやすいというのは、重要な条件の1つとな りますので、新規会員となりうる可能性がある人は思いのほか限られてきま す。
そう考えると、ジムの経営では新規会員の獲得に力を入れるよりも、既存会 員の維持に力を入れて常連になってもらう方が、長期的な経営を目指すのに は適しているのではないかと思います。

by 荻巣