金曜日, 11月 09, 2007

採用の難しさ

 スタッフの浦井が10月一杯で石田会計を退職いたしました。私にとって同期入所で、年齢も一歳違いということもあり、とても気が合う仲間として3年間共に過ごしてきただけに、寂しい気持ちで一杯ですし、また事務所にとっても経験者が抜けることは大きな痛手です。

 繁忙期を目の前に控えて、穴を埋めずにそのままにしておけば、大変なことになるのは目に見えておりますので、彼の退職が決まったと同時に、石田から私が主体になって採用活動を始めるようにとの命を受けました。

 まず、送られてきた履歴書にいくつか目を通してから気が付いたことは、履歴書の中身の段階で、意欲がある人と無い人との違いが明らかにわかるということです。経験してきた業務を淡々と箇条書きで羅列するだけの人は、本人にその気持ちは無くても、自分を理解してもらおうとする努力をせずに、読み手の方に理解する努力をさせようと横着をしているのではないかと感じてしまいます。

 逆に、読む人が理解を出来るようにという気持ちを込めて丁寧に書かれていると、好感度が高く、一度お会いしてみようかという気持ちに、こちらもなってきます。
 さらに、自分が石田会計で何をしたいのか、将来どのような自分になりたいのかまで書いてあると、アピール度は満点に近くなります。
 もっとも、私自身が就職活動のときを思い返してみると、履歴書は最低限のことだけを書いておいて、面接でアピールすればいいやと自分本位に考えて送っていました。これでは面接まで行かずに落とされても仕方が無かったなと、恥ずかしながら採用側になって初めて気が付きました。

 さて、いざ面接をして話をしてみると、どの人も良く見えてしまって、今度は誰を採用するのか、何人採用するのか、事務所の将来像も頭に置きながら考え出すと止まらなくなってしまって、いつまでも答えが出なくなってしまいました。
 せっかく面接に来てくれた人を落とすのも情として忍びないし、かといって全員を採用する訳にはいかないしで、いざ自分で決断することの難しさを実感することになってしまいました。最終的に石田の助力をもらって、なんとか内定を出したのですが、今回は残念ながら応募者の方との意向が上手く合わずに、本採用までは合意することが出来ませんでした。

 石田は「縁だから仕方ないよ」と言ってくれたのですが、やはり自分の中で正しい答えが出せなかったのではないかという後悔が未だに残っています。
 結局、その後に石田が面接をした方が新たに入社してくれたのですが、また次回に採用に関われるチャンスがあれば、今度こそ上手くいくように、面接に来てくれた方の意向をじっくりと聞けるよう工夫をしてみようと思っています。

 これを読まれた経営者の方で、「履歴書はここに着目して見ているよ」とか、「面接ではこういうことを聞いてるよ」といったことがありましたら、教えていただけるとありがたく思います。

by 小林雄