木曜日, 8月 18, 2005

新会社法施行にあたって

来年から施行される新会社法とは一体どういったものなのでしょうか?
これから起業される方には、とても関心の深いことですね。
幾つか改正点はありますが、最も大きなものは、
従来までの株式会社1,000万円、有限会社300万円の最低資本金制度が撤廃され、
事実上1円から企業することができるようになりました。

これはどうゆうことか?

会社が設立に当たって資本金を用意するということは、実は商法の考え方が背景にありました。
商法は、株主有限責任制度のもと直接責任を負わない株主よりも弱者である債権者保護を基本理念としています。
会社は抱える負債を履行するために十分な資産を持たなければならないと考えています。
つまり、会社が借金を返済するだけの資金を蓄えることが必要であるという考え方が根底にあるのですね。
資本金を用意するということは、債権者保護に繋がるのです。

最低資本金制度が撤廃されたということは、
一つには、設立資金をなくすことで企業しやすくしようという社会政策が背景にあります。
もう一つには、企業する側の意識の問題です。
今後は、今までよりも簡単に起業することができます。
そこで、企業する人が、その会社をどのように大きくしたいのか?
どのマーケットを狙っていくのか?短期的・中長期的な経営ビジョンは何か?どのように社会貢献していくのか?
といったことが大切になってきます。
なには無くても事業計画なんですね。
つまり、自己資金が必要ない替わりに事業計画が最も重要なんです。
いい事業計画ができれば、金融機関との資金繰り交渉はよりスムーズに進みます。

by 河合